研究講座とイベント

  • 2006/06/06
  • 事例研究部会【一般・特別優待】
  •  

 

第5回 事例研究部会 【終了しました】

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競争法研究協会では事例研究部会の第5回研究会を開催いたします。今回は「最近の独占禁止法関連訴訟の特徴」をテーマとし、2つの事例について深く掘り下げて研究をいたします。
是非多くの方のご参加をお待ちしております。
開催日:平成18年6月6日(火)14:45受付
テーマ:『最近の独占禁止法関連訴訟の特徴:
ヤマト運輸事件および課徴金納付命令事件について』
取扱い事例:事例1)ヤマト運輸差止請求事件(東京地判平成18年1月19日)
事例2)横石興業審決取消請求訴訟事件( 東京高判決平成18年2月3日)
講 師:《事例解説と問題提起》
東京大学先端科学技術研究センター交流研究員 隅田浩司 氏
《討 議》 隅田浩司氏
競争法研究協会事例研究部会長 弁護士 草野多隆
会 場:東海大学校友会館(千代田区霞ヶ関3-2-5 霞ヶ関ビル33階)

【事例1)ヤマト運輸差止請求事件 概要】

本件は、ヤマト運輸と、郵政公社との独占禁止法を巡る紛争事例としてマスコミの注目を浴びた事件である。独禁法上の論点としては、日本のコンビニエンスストア最大手の一つローソンがゆうパックの取り扱い開始に際して、本来徴収すべき収集料を徴収しないなど不当な利益を供与して取り扱い契約を締結したといえるのか否か、さらに、ゆうパックの料金体系は、不当廉売であるか否かが問題となる。
この点、東京地裁は、不当廉売の根拠となる、ゆうパックの総販売原価の立証がないことや、不当な利益を供与した事実はないことを理由としてヤマト運輸の請求を棄却した。ところで、これまでにも、日本では、公営事業と不当廉売は裁判で問題になったことがある。たとえば、東京の芝浦と蓄場の食肉加工処理量が民間に比べて低廉であることが不当廉売に当たるかが問題となったケース(最判平成元年 12 月 14 日民集 43 巻 12 号 2078 頁)、また郵政公社の全身の郵政省時代に、民間のはがき製造業者が、郵政省発行のお年玉付き年賀はがきは、切手代を含め販売されていることから、不当廉売に当たるとして訴えたケース(最判平成 10 年 12 月 18 日審決集 45 巻 467 頁)がある。いずれのケースも、請求は棄却されている。今後、公営事業が民営化される場合には、既存の事業者との間の競争において、独占禁止法の論点が争われることも増えるだろう。本件を検討することで、政府規制の緩和と民間の競争という問題の本質に迫りたい。

【事例2)横石興業審決取消請求訴訟事件 概要】

独占禁止法改正によってもっとも大きな変化を迎えたのかが課徴金納付命令に関する審判であろう。しかし、経過措置によって、今後数年間は、旧独占禁止法が適用される事件と新独占禁止法が適用される事件が同時並行で進む状況が続く。ところで、旧独占禁止法では、排除措置に関する審判と、課徴金納付命令に関する審判は、別の制度と位置づけられたことから、排除措置に関する審判で争った事実について、再び、課徴金納付命令に関する審判で争うことができるのではないか、という論点が存在した。これについて、公正取引委員会は、同一事件に関する審判である以上、同一事実の存否について争うことはできないという立場をとってきた。しかし、本件は、旧独占禁止法が適用される事件では、課徴金納付命令に関する審判で再び、同一事実について争うことができると判示したのである。そのため、今後、旧独占禁止法事件での課徴金納付命令に関する審判において、この論点が再び大きくローズアップされる可能性がある。そこで、今回は、本件について取り上げ、同時に、新独占禁止法における課徴金納付命令審判の意義についても解説することとしたい。

【概要(講師コメント)】

今回は、平成18年々の改正独占禁止法施行後の重要判決を取り上げた。特に、ヤマト運輸事件は、独禁法の差止請求訴訟としては、最も重要な事件の一つである。本件は、単に、不当廉売に関する個別論点の議論にとどまらず、政府による規制緩和、民営化に伴う民間との競争に関して、独禁法上、どのような評価を下すことになるのかというより大きな視点から見ることも重要であろう。次に、独禁法実務では、新法施行後も、依然として旧独禁法の解釈論が重要となる。その関係で特に、旧法下での課徴金納付命令に関する審判の行方を大きく左右する横石興業事件は、注目すべきであろう。ただし、本件の報告に際しては、事件の概要の分析以上に、新独占禁止法における課徴金納付命令審判で問題となりうるであろう争点などの検討も併せて行いたい。

スケジュール

15:00〜15:30事例解説と問題提起①
15:30〜15:50聴講者よりの質問による討議
15:50〜16:00休憩
16:00〜16:30事例解説と問題提起②
16:30〜16:50聴講者よりの質問による討議
16:50〜17:00総括
※この研究会は、聴講者の皆様との討議を中心に進めていきます。
  当日紹介する事例についての資料を事前にお送りいたしますので、各自予習の上、ご参加下さいますようお願いいたします。質問事項については、当日だけでなく事前にも受付をいたします。

受 講 料

競争法研究協会法人会員 無料(但、二人目より3,000円)
同個人会員 3,000円
一般 8,000円

問い合わせ先

競争法研究協会 事務局
〒107-0052 港区赤坂 4-4-11-201
TEL. 03-3585-7935  FAX. 03-3585-7955

 

 

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